ジャン・ポール・ベルモンド

 今回はフランスの名優、ジャン・ポール・ベルモンドについて書いてみますね。勿論、入り口は若い頃の「オー」とか「奇知外ピエロ」を挙げるのでしょうが、モンキーパンチ先生のルパン三世のルパンは彼の「リオの男」とか「カトマンズの男」などを観て始まったのではと思います。一番ルパンらしいのは、国際スター共演の「大頭脳」ではないかと思います。コメディも寡黙なダンディ、晩年は舞台でミュージカルなど幅広い演技をされますが、私の一番のお勧めは、「ラ・スクムーン」です。街のいい顔といった男が、持ち前の度胸で敵対するグループを壊滅するのですが、逮捕され戦場の地雷処理をする場所へと追いやられる。刑期を終えて街に戻ると、今度は黒人のグループが自分の街を牛耳っている。日本語で「死神」というタイトルだけに、最後、黒いスーツに白いマフラー二丁拳銃で、これぞ男の中の男というGUN捌きで新しい敵も打ち破り、軽快なオルゴールの曲がかかる中を暗い階段をゆっくりと登っていく。